【米中貿易戦争】追い込まれてるのはどっちだ?

結論から申し上げますと、トランプ大統領の方が分が悪いと思います。

まずは中国側について。
中国側は完全に腹をくくっていると思います。

5月にワシントンで開かれた米中交渉は物別れに終わりました。
その理由は中国側の態度の硬化と言われており、その後習近平主席は「新長征」の参加を呼びかけました。
最近では、レアアースの輸出制限の検討も報じられています。
更には中国国内の強硬派の勢いもましている、なんて話もききますね。
今日から開催されるG20への出席をはぐらかす感じも揺さぶりをかけているようです。

中国側にもこれ以上貿易戦争を激化させることにより、確実にデメリットが大きいですがもう覚悟した感じがします。

そして、この貿易戦争が中国の将来を左右するきっかけになるのかもしれません。
NHKのニュースでもやっていましたが、貿易戦争を契機に中国は付加価値の高い製品やサービスを開発し、
それが世界を席巻する、という将来に近づいていくのかもしれません。
これはかつて日本が通ってきた道ですので、日本人にはイメージがしやすいと思います。

参考(NHK クローズアップ現代 2019年2月26日放送)
 https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4253/index.html

次に米国側について。

関税を第3弾まで強化してきました。
このしわ寄せが本格的に米国内の民間企業へ悪影響が出てきていると思います。
それがブーメランの様に返ってきてトランプ大統領の首を締めていると思います。

トランプ大統領のツイッターが株価を上下させている、などの株価の話はおいておきます。

これもNHKのニュースでやっていましたが、関税の増税分を中国企業が大半を負担し米国へ輸出してきました。
中国側の負担で増税分全てをカバーできないので、足りない部分を米国企業が負担し、米国の消費者へ提供。
しかし、徐々に関税が強化されるにつれ中国側の負担は限界を超え、今では米国企業の負担増につながっているはずです。
そして米国企業は耐えられなくなっており、商品の値上げとなって負担が消費者を直撃。

こんな状況ですね、恐らくは。

来年には大統領選挙もあります。
ここまで中国が折れないとは思っていなかっと思いますが、徹底抗戦の中国に対して今度はトランプ大統領が折れる番かもしれません。

そしてG20が明日から大阪で始まります。
G20の場で何か妥結するのかというとそれは可能性が薄いと思います。

なぜなら、それぞれ自国に対して弱気な態度を見せる事は習近平主席もトランプ大統領も出来ないからです。

G20で話があるとすれば対外的には強気な姿勢を見せつつも、裏では妥結・譲歩し合う程度だと思います。
これはよく例にも出ますが、テーブルに向き合って両者はニコニコしていますが、テーブルの下ではどつき合い。
そんな絵が思い浮かびます。

さて、どうなることやら。

兎にも角にも、米中関係が少しでも良好になる事は株式市場にとってはプラスだと思いますので、解決につながる会談になることは期待したいですが、可能性としては中々難しいという事も考えて置かなければならないと思います。

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