最低賃金を上げる前にやるべきことが他にある

最低賃金、東京・神奈川1000円超え 全国平均901円に(日経新聞より)

このニュースを見て衝撃を受けた。
最低賃金を東京都と神奈川県は1,000円にするという事ですが、いささか疑問に思います。

現在の日本が打破しなければならない一番の問題は、労働生産性の向上以外に他なりません!!!

疑問点① 都心の労働者にとってメリットか?

いま最低賃金で働いている人はベースアップなわけで、もちろん賃金があがります。
しかし、仮に1,000円/時間で8時間/日で22日働いたとしましょう。

1,000円 x 8h x 22日=176,000円

この給与で果たして都心で生活ができますか?
今までこの金額以下で働いていた方にとってはメリットがあると思いますが、果たして都心でどのくらいの人にメリットがあるのか疑問です。
比較的勤務時間が短いと思われるパートや事務職の方でもこのくらい、もしくはそれ以上に貰ってますよね。

疑問点② 生産性が上がっていないのに固定費があがる

ここ47年間、日本はG7において生産性の低さは最下位をキープしています。
(参考:日本人の生産性、47年連続G7で最下位に その理由は?

この状況が変わらないまま、ただただ最低賃金のみ上がり、価格に転嫁されていいことありますかね?
更に社会保険料が右肩上がりに上昇しており、企業の負担は増すばかりです。
消費税増税されて社会保険の増額が見送られたとしても、経済全体への悪影響は計り知れないはずです。

疑問点③ お隣の彼の国の失敗

韓国の例です。
ムン・ジェイン大統領は最低賃金を昨年に16.4%、今年さらに10.9%も引き上げました。
しかしその結果、失業率が4.4%まで増加し消費者のマインドが冷え込みました。

この悪影響をモロに受けたのが自営業者や学生などの若年層。
彼らのガス抜きに日本叩きをはじめた、なんて言う方もいますね。
若年層の失業は最悪で、4人に1人が失業しているようです、率で言うと25%。。。(今年の3月時点)。

また最低賃金を上げれば上げるほど労働需要を減らしていく、というOECDのレポートもあります。
その一方で労働供給には影響はなかったそうです。

今の日本にとって必要なのは、最低賃金の上昇もいいですが何より労働者の流動性の向上です。
もし労働者の流動性が高まれば適材適所に人が配置される可能性が高まるし、そしたら会社に貢献してくれている労働者への分配を多くできる。
うまくやれば労働分配率を維持したまま、一人あたりの給与を増やすことも出来ると思います。

労働生産性を上げるのは、何もITやIoT、AIなどの技術革新に頼るものばかりではありません。
何よりも今の日本には各自が目一杯働き、結果を出し、そして残業は最小限にして家庭に帰る。
そんな当たり前の事が実現出来ないところに問題があるのでないでしょうか?

今の企業にとって、特に中小企業にとって一番必要な法整備はこの点でないでしょうか。

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